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小児外科で治療する病気

メッケル憩室

 憩室とは,管状の臓器(腸,血管,尿管)または袋状の臓器(膀胱,胆嚢など)の壁の一部が,焼もちが膨れるように外へとび出た袋状の突起物を指します.
メッケル憩室は,小腸の中間部分にみられる袋状の突起物を指します.19世紀ドイツの解剖学者Meckelが,はじめて正確な記録を残したのでその名をとって名づけられました.ヒトの胎児のごく初期に卵黄管という管が臍帯(へその緒)と小腸との間に一時的に発生しますが,この卵黄管はまもなく消えてしまいます.ところが,卵黄管が消えずに残ったときにメッケル憩室になります.
 全人口のなかでも2%くらいの人にみられるとされ,そのうち約20%が、炎症、腸閉塞、下血などの症状を発生します。メッケル憩室は腸粘膜で被われていることが多いのですが,一部に胃粘膜が存在することがあり,胃粘膜から分泌された胃酸によって小腸に潰瘍ができ,そこから出血することがあります。この出血は,一度に大量に出ることが多く,痛みなどの前触れなく突然に殆ど血液そのままの状態で排泄されるような出方です.胃酸を分泌する細胞が存在する場合は、アイソトープを用いた検査で診断が可能な場合もあります.しかし,一方で炎症や腸閉塞を起こす場合は,虫垂炎や他の原因による腸閉塞などとの区別はかなり難しいので,手術をして初めてメッケル憩室の診断が確定する場合も多くあります.
  手術では,憩室と周囲の腸の一部を含めて切除します.最近では大きく開腹せず,腹腔鏡という内視鏡を用いて小さな傷から切除する方法も,行われています.
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