この病気では,多くの患者さんで膵管と胆管が十二指腸の手前で合わさって一つの管になってしまう奇形が見つかっています.この奇形があると胆管の中で膵液と胆汁が混じりあうために,消化酵素が胆管の壁を傷つけ腹痛を発生させたりします.その程度はまちまちで,なかには吐き気や嘔吐をくり返し,自家中毒と診断されているこどもさんや,軽い腹痛を繰り返しているこどもたちもいます.
診断は,画像検査として 超音波検査 , CT , 肝胆道シンチグラフィー 等により胆道の拡張や形を調べるほか,施設によっては 内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP) や 磁気共鳴胆管膵管撮影(MR-CP) を用いて胆管や膵管の異常をさらに詳しく調べることをしています.血液検査で肝臓や膵臓の機能を見ることも必要です.
この病気は放置すると,症状を繰り返すだけでなく,肝障害やひどい胆管炎を来したりします.さらに胆管や胆嚢に癌が発生する率が高いために,外科治療が必ず必要な病気です.手術では,拡張した胆管を取り除き,腸管を利用した新しい胆汁の通り道を作成し,膵液と胆汁の流れを分けてしまう分流手術を行います.
手術をした後の経過は一般に良好です.ただ術後5〜10年以上を経過した時に,非常に少ない頻度ですが肝臓や膵臓に石(肝内結石・膵石)ができたり,腸と胆管とのつなぎ目が狭くなったりする事が起こります.調子がよくても病院での定期検診が必要です. |