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四肢・脊椎

二分脊椎

 二分脊椎は,背骨の形に生まれつき異常があり,本来背骨の中の脊柱管にあるべき脊髄神経が骨の外にあるために,さまざ まな神経障害がおこる病気です.原因はまだはっきりとわかっていません.二分脊椎には,2つのタイプがあります.1つは脊椎の異常が表面から見えるもので 顕在性二分脊椎といい,脊髄神経が露出しているものは精髄髄膜瘤といいます.もう一つは脊椎の異常が表面から見えないタイプで潜在性二分脊椎といいます. 腰の背骨のところに脂肪のかたまりがある場合は潜在性二分脊椎の疑いがあります.
 最近は胎児診断が発達したため,生まれる前に胎児超音波検査に よって二分脊椎が発見されることがあります.その場合には,さらに胎児MRI検査などをおこない,生まれたあとの治療の計画を立てます.顕在性二分脊椎で は,感染などの危険がありますので生まれてすぐに手術が必要です.
 二分脊椎では,水頭症,痙攣,排尿障害,排便障害,下肢麻痺などの症状が複数出ることがあります.したがって小児外科,脳神経外科,泌尿器科,整形・リハビリなど複数の診療科が協力して治療にあたります.


肘内障

 俗にいう「肘(ひじ)が抜けた」状態のことです.
 親がこどもと手をつないで歩いているとき,こどもが転びそ うになったのでとっさに手を引っ張ったら,急にこどもが泣いて手を動かさなくなった,というのが最も典型的な起こり方で,肘の関節の亜脱臼の状態です.歩 きはじめから5歳くらいまでのこどもで,とくに1歳から3歳の幼児に最も多く起こります.こどもは突然泣き出し,痛めた方の腕を使おうとしなくなり,また 触れられることを嫌がります.腕は麻痺をしたようにだらりと垂れ,内側を向いたようになります.
 亜脱臼した関節が自然に元に戻ることもあります が,多くは治らないので治療が必要です.関節を元に戻す処置(整復)は,外来で比較的簡単に麻酔をかけずにできることが多く,完全に整復されると,こども はすぐに肘を曲げたり手を使うようになります.しかし,幼児が一人で遊んでいたり,友達と遊んでいたりしている時などに起こると,けがをした原因がわから ないこともあります.このようなときは,肘の関節のまわりの骨折や鎖骨の骨折などがないか,注意深く診断する必要があります.
 5~6歳になると靭帯がしっかりしてくるのであまり再発は起こりませんが,一度肘内障が起こると繰り返すことが多いので,治ってもそのあとは手を強く引っ張らないように注意しましょう.