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専門医制度の手引

2013年版 
日本小児外科学会 専門医制度事務局


 

小児外科専門医とは

小児外科専門医とは「子どもを安心して預けることができる外科医」です.

「安心して預けることができる」ということは,「他の適切な施設に転送する」ことも含まれます.自己の力量だけでなく,設備や人員をも含めた総合的な立場から最も正しい治療法を選択できることであり,全ての小児外科的疾患を治療できる力量を持つごとではありません.

小児外科専門医制度は,指導医のもとで認定施設で研修することを原則としています.優れた環境と指導者は,小児外科医の育成に必要であるだけでなく,患者が被害を受けないためにも不可欠という認識に基づいています.このような趣旨から,指導医と施設の基準はかなり厳しく定められています.しかし,専門医の資格は,認定された施設で小児外科を研修すれば自動的に研修歴(研修月数および経験症例数)が得られるので,簡単な手続きで取得することができます.

研修歴が得られる施設には,「認定施設」「教育関連施設」「特定施設」の3種類があります.これらの種別は概ね次のような意味を持っています.


施設の認定には実績が必要です.特定施設は,新設の施設や新しく小児外科を始めた実績のない施設でも,研修歴の取得が可能なように配慮したものです.この施設での研修歴は仮に与えられるもので,一定の期限内に認定施設にならなければ有効となりません.

 


 

共通事項

ここには専門医制度に関する共通事項を挙げてあります.必ずお読み下さい.

1.お知らせ:

本学会ホームページおよび機関誌に下記の要領で掲載されます.
原則として個人宛には通知しませんのでご注意下さい.
受験案内,指導医氏名,専門医氏名--本学会ホームページおよび機関誌毎年の第1号
各種規定--本学会ホームページおよび機関誌毎年の第6号

2.締切日:

すべて,3月31日で締め切ります.
4月1日以後受領の場合は翌年の審査になります.ただし,
1)受験申込は返却します.
2)更新の申請は認定の期限内に行うこと原則とします.

3.登録番号:

始めの2桁は認定期限の終わる年度(西暦)の下2桁です.
(専門医登録番号のみは4に続く2桁)
更新手続きは,この年の3月31日までに提出する必要があります.

4.郵送方法:

簡易書留または配達記録として下さい.他の方法でも到着すれば受け付けますが,不着の責任は負いません.消印不明の場合,および消印の無い場合(宅急便など)は到着日を受付日とします.受付証明は発行していません.

5.郵送先:

〒112-0012 東京都文京区大塚5-3-13 ユニゾ小石川アーバンビル4F
一般社団法人 学会支援機構内
特定非営利活動法人 日本小児外科学会 小児外科専門医制度委員会

6.書類の控:

一旦受け付けた書類は返却しませんので,必ず手許にコピーを残しておいて下さい.

7.問合わせ:

問い合わせは本人に限ります.
問い合わせ・宛先:

日本小児外科学会 専門医制度委員会
〒112-0012 東京都文京区大塚5-3-13 ユニゾ小石川アーバンビル4F
TEL:03-5981-6019 FAX:03-5981-6012
E-Mail:jsps@asas-mail.jp

認定などに対する疑義の申し立ては,事務局でなく日本小児外科学会専門医制度委員長宛に書面で行なって下さい.

8.用語の定義---特殊な意味を持たせた語句があります.

専 従: 外来,入院を問わず,小児外科の診療のみ行なっており,成人の診療には全く関与していない状態(当直勤務としてのみ成人の診療を行った場合は専従とします).
専 攻: 小児外科の診療を行なっているが,成人の診療も行なっている状態.(成人の診療も行なっているが,小児外科患者がいる場合は,その診療を担当するなど)
常 勤: 週4日以上,継続して勤務していること.
研修医: 小児外科専門医資格を得るために,「小児外科に専従している常勤医師」のこと.厚生省が定めた研修医という身分や,大学や病院での職名・地位,また,年齢・卒業年次などとは無関係です.
新生児: 出生後30日以内の小児.


 

更新手続き

更新はすべて認定の期限内に行なう必要があります.認定の期限は登録番号の始めの2桁で知ることができます・この2桁は認定の期限を西暦の下2桁で示していますので,更新はこの年の3月31日までに申請しなければなりません.

1.施設の更新
申請書式:

認定施設 H1~H12
教育関連施設 I1~I10
・特定施設に更新はありません.
・更新の申請が期限に遅れた場合,遅延が1年以内であれば救済措置があります.
・更新が認められない場合は,2年間保留ののち認定が取り消されます.
・申請料は不要です.審査料,登録料は認定施設が5万円,教育関連施設が3万円です.請求がありましたら納入して下さい.

2.専門医,指導医,暫定指導医の更新
申請方法: 学会ホームページよりオンラインにて申請してください.
更新条件:

1.専門医,指導医としてのactivityを持っていること.
2.引き続いて本学会の会員であり,申請の時点で会費を完納していること.
3.定められた研修を行なっていること.
4.申請が認定の期限内に行なわれていること.

注釈:

・3について:必須と非必須があり,専門医と指導医で内容が異なります.
・4について:遅延が止むを得ない理由によると委員会が認めた場合はこの限りではありません.
・その他の条件は規則をお読み下さい.
・申請料は5千円です.
・審査料と登録料は,専門医が1.5万円,指導医が3万円(専門医登録料を含む)です.

3.みなし指導医の更新

申請書式: オンラインでは申請できませんので以下書式にて申請してください.
B1,B2,B3,B4,B5および,A4,A5
表紙の適当な位置に赤で「みなし指導医・更新」と書く.

(B4) 最近の2年間に執刀者あるいは指導助手として経験した症例を,新生児と非新生児に分けて記載して下さい.症例数はそれぞれ最大20例までとします.経験が20例を越す場合は,症例を選んで下さい.
(B5) 最近の2年間の論文,著書,発表を記載して下さい.何れも筆頭著者あるいは演者であったものに限ります.論文の別刷と発表のコピーを付けて下さい.

記載方法

・資格の更新は認定期間内に申請する必要があります.
・外科学会の指導医が共に常勤していない場合は更新は認められません.
・更新はみなし指導医個人については1回に限られます.
・みなし指導医の更新が認められたときは,施設の認定期限は2年間自動的に延長されます.
・費用は必要ありません.


 

専門医になるには

申請条件

1.日本国の医籍を有すること.
2.認定施設において,小児外科の研修を研修医として通算3年以上行っていること.
3.外科医として7年以上(うち5年以上は臨床研修とする)の経験を有すること.
4.外科専門医あるいは日本外科学会認定登録医の資格を有すること.
5.小児外科に関する筆頭者としての研究論文および症例報告を,それぞれ1篇以上,およびその他の論文を3篇以上発表していること.ただし,筆頭論文のうち1篇は日本小児外科学会雑誌に掲載されていること.
6.学会,地方会または研究会において,小児外科に関する発表を,演者として3回以上行っていること.
7.別に定める臨床実績(専門医制度付則第2条)を持ち,かつ最近の5年間に専門医更新に準じた臨床実績を有すること(資格更新に必要な履修歴および移行措置第2条).
8.申請の時点で,引き続いて3年以上本学会々員であること.
9.本学会の行う筆記試験に合格していること.


注釈:

・5~6について:数だけではなく内容も評価されます.臨床研究でも,内容と症例数(少なくとも5-6例以上)によっては,研究論文として評価されます.
「小児外科の研修」は常勤と専従が必要条件です.
審査の上,外科および小児外科の研修年限に,国外における経験を参入することができます.
認定期間は認定の日から5年間です.更新の申請は認定期間内に行なう必要があります.(更新の項を参照)

10. 研修月数が36ヶ月以上に達していること
「認定施設」「教育関連施設」「特定施設」に「常勤して」「小児外科診療に専従している」ときは研修月数が与えられます(「特定施設」の場合はその施設が認定施設として認定されるまでは有効になりません).ご自身の研修月数は何時でも事務局に間い合わせて知ることができます.照会には「姓名,フリガナ,卒業年次,会員番号」が必要です(問い合わせの項を参照).研修月数は施設から毎年提出される「年次報告」の「勤務外科医師台帳」に「研修医」として登録されていなければ与えられません.

11. 以下の手術経験を有すること
1.小児外科手術150 例以上の執刀経験
2.新生児20 例以上の手術経験,うち少なくとも10 例は執刀経験とし、残りは助手でも可
3.5歳以下乳幼児100 例以上の執刀経験
4.鼠径ヘルニア類100 例以上の執刀経験
5.鼠径ヘルニア類以外50 例以上の執刀経験

ただし,
1)計上できる手術は認定施設年次報告で手術として認められているものに限る.
2)助手は第1,2助手までとする.
3)鼠径ヘルニア類とは鼠径ヘルニア,精巣水瘤,精索水瘤,Nuck管水瘤をいう.同時に手術した両側鼠径ヘルニアは1例と数える.

小児外科専門医筆記試験について

受験資格: 
本学会の会員であれば,いつでも受験できます.

【出 願】
本学会ホームページから申請登録してください.

【受験料】
2万5千円.ホームページから申請登録する際にオンラインでのクレジットカード決済が可能です。カード決済を希望されない場合は、登録後に請求がありますので,期限までに納入して下さい.

【試 験】
毎年11月初旬に東京で施行.約3~4時間.解答はマークシート方式.

【評価水準】
専門医の研修過程を終了した水準.

【出題範囲】
1.小児外科医が持つべき基礎的知識(胎生,生理,発育,解剖など)
2.小児の一般外科的疾患については,専門医教育カリキュラム基準に示された知識と技能.
3.その他の疾患については,適切な処理ができる知識.

【その他】
・更新の申請は認定期限内に行う必要があります.
・申請料は5千円,審査料と登録料の合計は3万円です.原簿登録と証書発送は入金後になります.

 


 

指導医になるには

指導医は認定施設とともに本制度の基幹となるものです.みなし指導医は特殊な形態ですので別に述べます.

1.指導医

申請方法: 学会ホームページよりオンラインにて申請してください.

申請条件:

1.日本国の医籍を有すること.
2.外科医として15 年以上の経験を有すること.
3.小児外科を10 年以上専攻していること.ただし,うち5年以上は専従していること.
4.小児外科に関する発表10 回以上,筆頭者としての論文10 篇以上を有すること.
5.別に定める臨床実績を有すること.
6.申請時に本学会々員であり,かつ通算10 年以上本学会々員であること.
7.専門医の資格を有すること.

注釈
・4について:論文は査読制度のある全国誌,学会誌,大学医学会誌,外国誌あるいはそれに準ずる雑誌に収載されたもの,著書は市販されるものを原則とします.症例報告論文は規定数の半数まで認められます.プロシーディングス,学術集会論文集,独自のデータを用いない総説などは認められません.
・5について:新生児および非新生児の経験症例数がそれぞれ40例以上必要です.
詳細は指導医に必要な臨床経験の項を参照下さい.
・認定期間は何れも認定の日から5年間で,更新の申請は認定期間内に行う必要があります(更新の項を参照).
・申請料は5千円,審査料と登録料の合計5万円です.原簿登録と証書発送は入金後になります.

2.みなし指導医

みなし指導医は指導医の例外規定のように見えますが,実際は施設認定の特殊形に当たります.小児外科診療に熱意をもって当たっている施設の研修医が,1日でも早く研修月数を得られるためのもので,小児外科の芽を育てる制度とも言えます.従って,みなし指導医が単独で認定されることはなく,必ず施設との組合せで認定されます.施設については認定施設と同等以上の水準が要求されます.

使用書式:
B1,B2,B3,B4,B5 ,B6,B7,B8(=指導医用)および
A1,A2,A3,A4,A5,A6,A7(=施設用)
何れも表紙の適当な位置に赤で「みなし指導医」と書いて下さい.
A4の「日本小児外科学会指導医」を赤丸で囲み,該当される名前を記入して下さい.

申請条件:
1.日本の医師免許証をもっていること
2.外科医として11年以上の経験をもっていること
3.小児外科を8年以上専攻し,そのうち5年以上は専従していること
4.小児外科に関する発表を演者として8回以上行っていること
5.小児外科に関する筆頭著者の論文が8編以上あること
6.通算8年以上連続して本学会の会員であること
7.規定の臨床経験を持っていること
8.小児外科専門医であること
9.施設が認定施設として認定されること
10.日本外科学会の指導医が常勤していること.

注釈
・5について:論文は査読制度のある全国誌,学会誌,大学医学会誌,外国誌あるいはそれに準ずる雑誌に収載されたもの,著書は市販されるものを原則とします.症例報告論文は規定数の半数まで認められます.プロシーディングス,学術集会論文集,独自のデータを用いない総説などは認められません.
・7について:数は指導医の75%(各30例),必須手術経験は指導医と同じです.
・9について:必ず施設と組み合わせて申請します.認定の期限が短いほかは,施設は認定施設と全く同等に扱われます.年次報告も提出しなければなりません.
・10について:申請の専門医と日本外科学会の指導医が同一人物であっても差し支えありません.
・ みなし指導医の認定の期限は2年間で,更新の申請は認定期間内に行う必要があります.しかし,更新は,同一人について1回限りです.4年以内に指導医となることが期待されています.
・施設の認定期限は2年間ですが,みなし指導医の資格が更新された場合は,更に2年間自動的に延長されます.
・ みなし指導医には正式書類にて通知しますが登録番号,証書の発行はありません.
・申請料は5千円です.審査料と登録料は施設の認定費用に含まれます(計4万円).

 

3.指導医に必要な臨床経験

1.新生児例40例以上,非新生児例40例以上の執刀経験が必要です.
2.1)の例数は執刀例が原則ですが,規定例数の10%までは「指導助手」例を含むことが認められます。
3.専門医と異なり,下記についてそれぞれ1例以上の執刀経験が必須とします.
新生児:先天性食道閉鎖症,腸閉鎖症(または狭窄症),横隔膜ヘルニア,臍帯ヘルニア(または腹壁破裂)のそれぞれに対する根治手術,および消化管穿孔
非新生児:ヒルシュスプルング病根治手術,高位・中間位鎖肛根治手術,悪性腫瘍(全摘または亜全摘),胆道閉鎖症根治手術
4.新生児では,上記のほかに手術の種類についての指定はありませんが,数だけでなくて種類も審査の対象となります.胃瘻造設術,幽門狭窄症根治手術,中心静脈・ECMOなどのカテーテル挿入術,低位鎖肛のcut back手術,鼠径ヘルニア手術などの手術数には上限(1疾患につき4例、最大12例まで)があります.
5.非新生児の経験症例は,すべて前記の4疾患あるいはこれに準ずる疾患でなければなりません.準ずる手術・疾患の判定は委員会が行ないますので,余裕のある数を提出して下さい.
6.提出された手術経験例の種類は,指導医としての見識を示す指標として評価されます.
7.認定研修施設での執刀例,指導助手例は,年次報告またはNCDに登録されている必要があります.

 

4.準ずる手術・疾患の判定基準

1.手術の種類

1.小児外科領域の疾患に対する根治手術で,以下の条件の何れかを充たすもの

1.機能的に優れた結果を得るために高度の技術を要するもの
2.手術手技自体が高度の熟練を要するもの

2.判定に当たって以下の条件は考慮しない

1.初回手術,再手術の別
2.術前・術後の管理が予後に大きな比重をもつこと(例:腹膜炎手術,壊死性腸炎など)
3.合併する病態のため高度の手術手技を要すること(例.感染,癒着の存在)

3.一部の疾患・手術には算入に限度を設けて経験の偏りを防ぐ
総数は規定例数の20%以内,同一疾患・手術は規定例数の1O%以内

4.    例示

1. 準ずる手術・疾患

胆道拡張症,肝切除術,気管形成術,肺葉切除術,肺嚢胞切除術(ブラ,ブレブを除く),食道切除術・食道再建術,食道離断術,食道アカラシア手術,門亢症シャント術,腸回転異常症,膵切除術,縦隔・後腹膜・仙骨前の良性腫瘍,汚溝外反,膀胱外反

2. 準ずるが数に上限を設ける手術・疾患の例

漏斗胸手術,心・大血管手術,腎摘出術,尿道形成術(尿道下裂),VUR,尿路変更術(神経膀胱),尿管瘤切除,腎孟尿管形成術,膀胱拡大術,陰核形成術,膣形成術,肝臓移植術,噴門機能再建術(GERなど),大腸全摘術

3. 準じない手術・疾患

側頸痩,正中頸瘻,横隔膜ヘルニア,横隔膜弛緩症,胃切除,腸切除,癒着性イレウス,人工肛門(造設,閉鎖),迷走神経切断術+幽門形成術,十二指腸壁内血腫,右半結腸切除,膵仮性裏胞内痩術,臍ヘルニア,腹壁瘢痕ヘルニア,摘脾術,腹膜炎手術,低位鎖肛,Kottmeir手術,良性腫瘍(部位による例外あり),卵巣奇形腫,全摘・亜全摘以外の悪性腫瘍,腎痩術,尿管皮膚瘻術,重複尿管切除,膀胱憩室切除,脊椎破裂(脊髄髄膜瘤)閉鎖術

 


 

専門医教育カリキュラム基準

日本小児外科学会は専門医育成のためのガイドラインを作成しました.関係施設におかれてはこれを参考にしてカリキュラムを作成して下さい.特に研修方略は到達すべきレベルを明らかにするために具体例をあげたものであって,これらすべての実地経験を問うものではないことにご留意下さい.カリキュラムは施設として独自のもの作成することが必要です。

1.一般目標

本学会専門医制度規則の目的に則り,小児の外科的疾患に対して基本的診療を行いうる知識と技能を習得する.

2.行動目標

1.小児の外科的疾患の診断に必要な問診および身体診察を行うことができる.
2.小児の外科的疾患の診断計画を立てることができる.
3.小児の外科的疾患の臨床検査法の選択と結果の解釈ができる.
4.小児外科疾患の診断に必要な基本的検査の選択,実施ならびに結果の解釈ができる.(III一3参照).
5.小児外科疾患の診断に必要な特殊検査の選択と結果の解釈ができる.(III一4参照).
6.諸検査の情報を総合して小児外科疾患の診断を行なうことができる.
7.小児外科における基本的治療法を適切に選択し,確実に実施することができる.(III一5参照).
8.小児外科疾患に対する手術的療法を適切に選択し,その結果を評価することができる.(III一6参照).
9.小児外科疾患の患者とその関係者に,病状と診療に関し充分な説明を行なうことができる.
10.小児外科臨床において遭遇する問題点を解決するための基本的方法を熟知している.
11.小児外科研修中のジュニア医師を日常的に指導し,その成果を評価することができる.

3. 研修方略

1.施行細則に定める期間の研修を行う.
2.充分な小児外科症例を担当医として経験する.
3.基本的検査とは次の検査およびこれらに準ずるものをいう.
X線検査:単純撮影,消化管造影,尿路造影
穿刺検査:腹腔,胸腔,脊髄腔
生検:リンパ節,体表組織,直腸
4.特種検査とは次の検査およびこれらに準ずるものをいう.
超音波検査,シンチグラフィー,CT検査,気管支造影,リンパ管造影,
内視鏡検査,消化管内圧検査,手術標本組織検査
5.基本的治療法とは次の治療法およびこれらに準ずるものをいう.

1.あらゆる時期・病態の小児の術前・術後管理:
水分電解質管理,呼吸循環管理,体温管理,酸塩基平衡管理,感染防御,栄養管理

2.手術
頸部腫瘤(甲状舌管嚢胞,嚢胞状リンパ管腫)摘除術
先天性横隔膜ヘルニア根治術
外そけいヘルニア根治術
腹膜炎(虫垂穿孔を含む)手術
腸回転異常手術
幽門筋切開術,
低位鎖肛根治術
腸重積観血的整復術
胃瘻造設術
人工肛門造設術
人工肛門閉鎖術

3.その他の治療処置
蘇生法その他の救急処置
外傷・熱傷の初期治療
動・静脈カテーテル挿入
中心静脈カテーテル挿入
人工呼吸器操作
食道拡張術
肛門拡張術
外そけいヘルニア嵌頓用手整復術
腸重積非観血的整復術

6.手術的療法とは次の手術およびこれらに準ずるものをいう.

先天性食道閉鎖手術
肺・縦隔手術
臍帯ヘルニア手術
新生児消化管穿孔手術
先天性腸閉鎖手術
ヒルシュスプルング病根治術
高位,中間位鎖肛根治術
胆道閉鎖手術
悪性腫瘍摘除術

7.小児外科に関する研究論文および症例報告論文を発表する.
8.学術集会において小児外科に関する発表を演者として行う.
9.症例検討会において主たる検討者となる.

参考モデル

[行動目標]

年度略号カリキュラム内容(行動目標)
1~3 1-A
1-BC 小児外科疾患の基本的検査法の選択,実施ならびに結果の解釈ができる.
小児外科における術前・術後管理の習熟と実施ならびに基本的外科治療が確実に実施できる.
2~5 2-A 小児外科疾患の診断に必要な特殊検査の選択と結果の解釈ができる.
2-B 小児外科疾患における手術的療法(中等度)を適切に実施し,その結果を評価できる.
2-C 学術集会において小児外科に関する発表を演者として行う.
3~7 3-A 小児外科疾患における手術療法(高度)を適切に実施し,その結果を評価できる.
3-B 小児外科に関する研究論文および症例報告論文を発表する.
3-C 小児外科疾患の患者とその関係者に病状と診断に関し十分説明を行うことができ,小児外科臨床において遭遇する問題点を解釈するための基本的方法を熟知している.

[研修方略]

年度略号カリキュラム内容(研修方略)
1~3 1-A 基本的検査:レ線検査(単純撮影,消化管造影,血管造影,尿路造影),穿刺検査(腹腔,胸腔,脊髄腔,骨髄,乳腺,甲状腺),生検(リンパ節,体表組織,直腸)
1-B 術前・術後管理:体液管理,呼吸管理,栄養管理,感染対策,悪性腫瘍に基本的治療
1-C 基本的外科的療法:動・静脈カテーテル挿入,中心静脈挿入,Swan-Ganzカテーテル挿入,人工呼吸器操作,蘇生法,その他救急処置,外傷,熱傷の初期治療,肛門拡張,腸洗浄,外鼠径ヘルニア嵌頓整復術,腸重積非観血的整復術
手術的治療:外鼠径ヘルニア根治手術,虫垂切除術,痔瘻根治手術,表在膿瘍切開術
2~5 2-A 特殊検査:超音波検査,CT検査,RI検査,NMR検査,内視鏡検査,消化管内圧検査,食道pH検査,気管支造影,経皮胆管造影,手術標本組織検査,肺機能検査,心電図検査,直腸吸引生検
2-B 手術的治療(中等度):以下およびこれに準ずるもの
粘膜外幽門筋切開術,胃瘻造設術,人工肛門造設術,閉鎖術,体表腫瘤(良性)摘出術,腸重積症観血的整復術,低位鎖肛根治手術,腸回転異常症手術,睾丸固定術
3~7 3-A 手術的治療(高度):以下およびこれに準ずるもの
先天的食道閉鎖症,肺縦隔,先天的横隔膜ヘルニア,食道裂孔ヘルニア,臍帯ヘルニア,新生児消化管穿孔,先天性腸閉塞症,Hirschsprung病,中間位・高位鎖肛,胆道閉鎖症,胆道拡張症,悪性腫瘍

 


 

施設認定の申請

 

1.認定施設

使用書式: A1,A2,A3,A4,A5,A6,A7

必須条件:

1.小児外科の専門診療が行われていること.
2.小児外科に専従する医師が2名以上常勤していること.なお,付則第3条に定める研修医は含めない.
3.小児外科指導医が1名以上常勤していること.
4.過去3年間の小児外科手術例数が,平均年間100 例以上,および新生児外科症例数が平均年間10 例以上あること.但し,うち5例以上は新生児外科手術例であること.
5.小児外科患者について剖検を行い得る体制にあり,かつ十分な経験を有する病理医の指導の下に剖検症例についての臨床病理検討会(CPC)が定期的に行われていること.
6.小児外科の診療と卒後教育に協力する小児科および麻酔科の医師が常勤していること.
7.独立した小児患者の看護単位をもつこと.
8.以下の検査を常時施行しうること.
1.X 線撮影 2.血液ガス 3.血液一般検査(血算)および血液生化学検査
4.迅速病理診断 5.超音波検査 6.CT スキャン
9.放射線治療が可能なこと.
10.RI 検査が可能なこと.
11.リハビリテーション機能をもち,医療相談業務が行われていること.
12.医学的会合が定期的に行なわれていること.
13.小児外科の卒後教育に関するカリキュラムをもっていること.
14.実験研究設備をもっていること

注釈

・9,10について:他の施設への依頼も認めます.ただし,距離,搬送手段,卒後研修との関係などの説明が必要です.
・11について:「機能」を持つことが必要で,独立した部署や専任の職員を必要としません.
・申請責任者は,毎年「年次報告」を提出しなければなりません.他の方から提出されても受け付けませんのでご注意下さい.申請責任者が変ったときは,書面にて事務局あてお知らせ下さい.書式は任意です.
・認定の期間は5年間です(みなし指導医の場合は2年間).
・申請料は不要です.審査料,登録料は5万円(みなし指導医の場合は4万円)です.請求がありましたら納入して下さい.
移転,統廃合などにより施設名が変更になった場合は,書面にて事務局あてお知らせ下さい.書式は任意です.

 

2.教育関連施設の申請

使用書式: E1,E2,E3,E4,E5,E6,E7

申請条件:

認定施設(親施設)は,以下の基準をすべて充たす施設を,教育関連施設として申請することができる.

1.外科医2名以上,および小児外科を専攻する外科医1名以上が常勤していること.
2.小児科医が常勤していること.
3.小児外科指導医が常勤していること,または当該認定施設に常勤する小児外科指導医によって,実地指導し得る状態にあること.
4.認定施設に準ずる設備と機能を有していること.
5.過去3年間の年間平均手術数が100 例以上あること,あるいは新生児外科症例数が年間平均10 例以上ありそのうち5例以上は新生児手術例であること.

注釈

・1について:常勤の外科医は少なくとも3名必要なことになります.
・3について:実地指導とは実際に教育関連施設に赴いて指導することを意味します.
・3について:親施設から毎常2時間以内で到着できることが,実地指導できる条件の一つです.また年間に3回以上の実地指導が望まれます.
・3について:親施設の指導医1名が実地指導できるのは2施設までとします.
・教育関連施設での教育カリキュラムは,親施設のカリキュラムを基本とし,施設の状況に合致した独自のものを作成して下さい.
・みなし指導医の場合には申請できません.
・認定の期限は親施設と同じです.期間中は年次報告を提出しなければなりません.
・教育関連施設での小児外科医の育成については,親施設が全責任を負います.
・年次報告の提出,更新手続きなど全て親施設の申請責任者が行います.
・施設番号は親施設番号の後にアルファベットを付けます.
申請料は不要です.審査料,登録料は3万円です.請求は親施設に致しますので請求がありましたら納入して下さい.


3.特定施設

新しい施設では,過去3年間の臨床実績がないため認定施設としての申請が不可能です.この場合には特定施設として申請し、その後認定施設として認められれば,開設された時点から研修歴の取得が可能となります.ただし,みなし指導医の場合は申請できません.

使用書式: A1,A2,A3,A4,A5,A6,A7

表紙(A1)に,赤で「特定」と書き,開設または運用の開始年月日を記して下さい.

申請条件:

下記の条件以外は認定施設と同等です.

1.    開設または運用開始後5年未満の施設であること

・認定の期間は,開設または運用開始の日から,5年後(その日が10月1日以後の場合は6年後)の3月31日までです.
・認定後は年次報告を提出しなければなりません.
・認定の期限内に施設認定の申請をして下さい.ただし,教育関連施設への申請は出来ません.
・期限内に上記の申請を行わないとき,または,認定施設として認定されないときは,研修歴など全てが無効となります.
・特定施設も教育関連施設を持つことができます.
・申請料は不要です.審査料と登録料は5万円です.請求がありましたら,納入して下さい.
認定施設として認定された場合でも,登録番号は変わりません.従って,認定の有効期限も変わらず,費用の納入も不要です.

 


 

年次報告について

1.年次報告の修正
年次報告の内容の修正については,受け付けられません.
特に事情がある場合には,施設認定委員会までご相談ください.

2.年次報告の概要
年次報告は1月1日から12月31日までのデータの報告書です.認定されている施設は,翌年の3月31日までに必ず提出します.期限に遅れますと延滞金(5,000円/月、最大25,000円)が科せられ、提出しないときは認定が取り消されます.

年次報告では,症例数,手術数,死亡例数,常勤医師氏名,指導医の指導状況などの報告が,NCDデータと共に提出されます.研修医については,氏名,会員番号,常勤月数,研修内容などが報告されます.施設認定委員会は,これらを点検,照合したのち研修月数および手術例数を数えて,研修医個人別の研修歴としての記録を作成します.

年次報告の入力要領などは,毎年1月に施設の申請者宛に連絡されますが,特に,研修医の記載,氏名のフリガナにご注意下さい.

報告は,オンラインにて学会事務局へ提出していただきます.

審査料は認定施設,特定施設が1万5千円,教育関連施設が1施設に付き5千円です.請求がありましたら納入して下さい.